相続税を払った方は3年10か月以内に売ると税金が下がる?取得費加算の特例

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執筆:リヴウェル事業推進部

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Photo: stevepb / Pixabay

ANSWER

相続税を払った方が、相続から3年10か月以内に相続した不動産を売ると、払った相続税のうちその不動産にかかった分を、売ったときの経費(取得費)に足せます。利益が小さく計算されるため、所得税と住民税が下がります。相続した空き家の3,000万円控除とは、どちらか一方しか使えません。

この記事の要点

  • 期限は「亡くなってから3年10か月」
  • 足せるのは、売った不動産にかかった相続税の分だけ
  • 確定申告をして初めて使える

現場から

相続税を払った方の場合、リヴウェルはこの特例の期限から逆算して、売り出しの時期と段取りを組み立てています。期限の直前に売り出すと、価格の見直しの余地がなくなるためです。

結論:相続税を払った方は「3 年 10 か月以内」に売ると税金が下がる

相続税を払った方が、相続から 3 年 10 か月以内に相続した不動産を売ると、払った相続税のうちその不動産にかかった分を、売ったときの経費(取得費)に足せます。利益が小さく計算されるため、所得税と住民税が下がります。相続した空き家の 3,000 万円控除とは、どちらか一方しか使えません。

どんな特例か

相続した不動産を売ったときの税金は、利益(譲渡所得)にかかります。この特例を使うと、払った相続税の一部を経費として足せるため、利益が小さくなり税金が下がります。

正式には「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」といいます。

使える人

  • 相続や遺贈で財産を受け取った人であること
  • その人に相続税がかかっていること
  • 期限までに売ること

相続税がかからなかった方(基礎控除の範囲に収まった方)は使えません。

期限は 3 年 10 か月

相続税の申告期限は、亡くなった日の翌日から 10 か月です。特例の期限は、その申告期限の翌日から 3 年以内です。合わせて「亡くなってから 3 年 10 か月以内」に売る必要があります。

亡くなった日相続税の申告期限特例の期限
2025 年 3 月 10 日2026 年 1 月 10 日2029 年 1 月 10 日

期限は「引渡しの日」で数えるのが原則です。売り出しから引渡しまでの期間を見込んで、余裕を持って動いてください。

足せる金額の計算

足せる相続税の額は、次の式で計算します。

足せる額 = その人の相続税額 × 売った不動産の相続税評価額 ÷(その人の相続税の課税価格 + 債務控除額)

ただし、足したあとに売った不動産の利益がマイナスになる場合は、利益がゼロになるところまでです。

計算の例

実家 4,000 万円と預金 4,000 万円を相続し、相続税を 680 万円払った方の例です(説明のための例です)。

  • 実家は課税の対象になった財産の半分なので、足せる相続税は 680 万円 × 1/2 = 340 万円
  • 長期の譲渡所得の税率約 20.315% をかけると、税金はおよそ 69 万円下がります

空き家の 3,000 万円控除とどちらを選ぶか

親御さんがひとりで住んでいた古い家なら、空き家の 3,000 万円控除も使えることがあります。2 つは一緒に使えないので、それぞれで税額を出して比べます。

  • 利益が大きく、空き家の特例の条件を満たす:3,000 万円控除の方が有利になりやすい
  • マンションなど、空き家の特例の対象にならない:取得費加算を使う
  • 相続税が大きく、利益はそれほどでもない:取得費加算で利益がほぼなくなることもある

相続税を払うために売る場合

相続税の納付期限(申告期限と同じ 10 か月)までに売るのが難しい場合は、手元の預金で一度払い、あとで売ってこの特例を使う方法があります。売る時期を焦って価格を下げるより、特例の 3 年 10 か月の期間を使って、落ち着いて売る方が結果として手取りが増えることがあります。

勘違いしやすいところ

  • 足せるのは、売った不動産にかかった分だけです。払った相続税の全額ではありません
  • 空き家の 3,000 万円控除とは一緒に使えません。どちらが得かを比べて選びます
  • 売った翌年の確定申告(期限は 3 月 15 日)で、計算明細書を付けて申告します
  • 相続税の申告の前に売った場合も使えますが、相続税の額が決まったら申告し直す必要があります
実際の税額や、どちらの特例が有利かは、売る前に税理士にご確認ください。詳しくは国税庁のタックスアンサー「No.3267」をご確認ください。

よくある質問

期限はいつまでですか。

相続税の申告期限の翌日から3年以内、つまり亡くなった日から3年10か月以内です。たとえば2026年1月20日に亡くなった方なら、2029年11月20日までに売る必要があります。

きょうだいで相続した場合はどうなりますか。

足せる額は、相続人一人ずつ、それぞれが払った相続税と取得した財産をもとに計算します。

相続税を払っていない場合は使えますか。

使えません。相続税を払った方のための特例です。

ご自身の場合はどうなるか、直接お聞かせください。

売ると決めていない段階の、査定だけ・相談だけでも構いません。お名前とご連絡先だけで申し込めます。

電話で売却の相談03-6302-0930受付 9:30〜18:30/火・水 定休

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